ナルコレプシー(narcolepsy)とは

ナルコレプシーとは、日本では「居眠り病」「過眠症」とも呼ばれており、「ココで寝るのはおかしいだろう」という状況でも、本人の意思ではどうにもならず、睡魔が襲ってきて、眠りに落ちてしまう症状をいいます。ナルコレプシーは年齢的には、10代から20代前半に集中して発生し、前夜かなり良く眠っているのに、昼間に強い眠気がおこる状態が長く続いてしまいます。また、ナルコレプシーは場所や時間、そして本人の意志に関係なく、10〜20分の居眠りを一日に何回も繰り返えしてしまう病気で、笑い、喜び、怒りなどの感情が誘因となって、突然に抗重力筋が脱力するという発作を伴う人が多いといわれています。ナルコレプシーの原因は、まだハッキリと特定されていませんが、オレキシン(脳内ホルモン)という覚醒を促すホルモンの欠乏によって起こる症状ということまではわかっているようです。

ナルコレプシー(narcolepsy)の症状

ナルコレプシーの症状としては、まず、日中において、その場の状況に関わらず、突然に耐え難い眠気に襲われるという発作「睡眠発作」。このナルコレプシーの症状は、学校・職場を含む社会生活全般に最も深刻な影響を与える症状といえます。健常者は、睡眠を自分の意志でかなり自由にコントロールすることができますが、ナルコレプシー患者のは、猛烈な睡魔に襲われ、時と場所に関係なく発作的に眠り込み10〜20分の居眠りを一日に何回も繰り返します。この症状ために、職場や学校で「たるんでいる」「自覚がない」「なまけ者」などと看做されてしまいます。

怒り、喜びなどの感情がたかぶった際に、突然に抗重力筋が脱力する(体の一部または、全身の力が抜ける)症状を「情動脱力発作」といいます。ナルコレプシーにおける情動脱力発作とは、怒哀楽の感情が強く動いたときに全身、首、腰、ほほ、あご、まぶた、ひざ、などの姿勢筋の力が急に抜ける症状です。この情動脱力発作は、ふつう数秒間から数分間継続し、その後自然に回復します。しかし時にはそのまま睡眠におちいり入眠時幻覚を見たり、睡眠麻痺が続いたりします。

三つ目のナルコレプシーの症状として、睡眠発作により睡眠に陥った際、現実感の強い幻覚や幻聴が起こることがある「入眠時幻覚 」という症状もあります。眠った直後に、自分が本当に体験しているのと同じような感覚で、そして非常に鮮明で生々しい夢(幻覚、例えば部屋の入口や窓から何者かが忍び込んで襲いかかってきたり、あるいは化物や蛇など気味の悪い動物が、体の上にのしかかってきたりする)を見る症状のことをいいます。

そして最後に、いわゆる金縛りと呼ばれる症状で、開眼し意識はあるものの随意筋を動かすことができない状態「睡眠麻痺」です。ナルコレプシーによる睡眠麻痺は、入眠時幻覚と一致して起こる場合が多く、強い恐怖感や不安感を伴ない、逃げようとしても手足が麻痺していて動かず、助けを呼ぼうとしても声が出せない状態となる症状をいいます。

以上の4つの症状が、ナルコレプシーの4大症状と呼ばれています。

ナルコレプシー(narcolepsy)の治療

ナルコレプシーの治療方法は、生活指導、薬物療法が主流になります。

ナルコレプシーに対する生活指導としては、24時間の睡眠、覚醒状況を睡眠記録表に記録して、医師が規則正しい生活をするようにアドバイスをします。夜間十分な睡眠時間、良質の睡眠を確保するという規則正しい生活は、症状の軽減には不可欠でかつ大切な要素です。反対に、不規則な生活は、日中の眠気を誘い睡眠障害を悪化させてしまいます。また、可能であれば日中の昼休みなどに短かい時間に目閉じて、計画的に昼寝をすれば眠気は軽くなると言われています。

ナルコレプシーの治療としての薬物療法とは、夜間睡眠障害の症状がある時には、入眠と睡眠の持続を改善するために、睡眠導入剤やクロルプロマジンなどの精神安定剤を少量投与します。入眠時幻覚や睡眠麻痺には、クロミプラミン(抗うつ薬)を入眠前に投与します。夜間睡眠が改善されても残こる日中の眠気に対しては、精神賦活剤を投与します。

最後に、ナルコレプシー患者は、昼間に場所を選ばず居眠りをしてしまうので、社会からは怠け者と誤解されることが多くあります。この場合は、ナルコレプシーという病気の症状であることを、周りの人に理解してもらうことが大切ですが、まだまだナルコレプシーという病気があることが、世の中に知られていないのが現実のようです。

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